変形性膝関節症とは、加齢や長年のひざへの負荷によって、ひざ関節のクッションの役割をしている軟骨がすり減ったり、膝関節の炎症や変形が起き、痛みが生じる病気です。
変形性膝関節症は人によって症状の出方や進行具合が異なります。
変形が進んでいても、あまり痛みがでていない人もいれば、強い痛みがあってもあまり変形が見られない人もいます。
そうした場合は、自覚症状から判断するのが最良でしょう。
"膝に違和感を感じる"のが、最も早く現れる症状です。
この段階では、膝に負担がかかると痛みがでることはあっても、痛みが長続きすることはありません。
徐々に進行し、変形が進んでいきますと、痛みがより強くなってきます。
ここまでくると、膝の曲げ伸ばしが難しくなり、正座をしたりしゃがみ込むと痛みを感じます。また、階段の上り下りもつらくなります。
炎症が出てくると、膝に水がたまったような、むくみが出てきます。
末期段階では、痛みが強く日常生活に支障が出てくるようになります。
ここまできますと、膝の変形もかなり進んでいますので、外から見ても関節の変形が目立ちます。
原因には大きく分けて2種類あります。
ほとんどの場合は、膝に負担がかかる要因が絡み合っておきるもので、その場合は原因をはっきりと特定することは難しいです。
などが主な原因と考えられます。
もうひとつは、けがや他の病気によるものです。こちらは比較的はっきりと、軟骨のすり減った原因がわかることが多いです。
等です。
変形性膝関節症の進行の程度にあわせて、治療法を変えていきます。
筋力をつけて関節の可動範囲を広げるためには、運動による治療が効果的です。
即効性はないものの、簡単な運動を毎日繰り返すことで、筋力を取り戻していきます。
トレーニングで無理をしてしまうと、かえって症状を悪化させてしまう事もありますので、医師の指導を受けるのが良いでしょう。
関節への負担を軽減するために、杖やサポーターなどを使っていく療法です。
関節の矯正や負担軽減ができるので、日常生活では困っていなくとも、遠出や運動をする際には効果的です。
運動療法と合わせることで、進行を防ぐ効果が期待できます。
膝の痛みをやわらげる目的の療法です。
ステロイド注射やヒアルロン酸注射をして、関節の動きを滑らかにしたり、炎症をやわらげることができます。
上記の治療では症状改善ができなかった場合には、手術による治療もできます。
変形した関節部の干渉部分を切除するなど、関節内をきれいにします。
発病初期は痛みがすぐに治まったり、痛みがあっても年のせいだと思い、受診する人が少ないです。適切な治療を受けることで、症状の進行を遅らせることができ、普通に日常生活を送ることができます。
痛みを我慢したり、年だからと決めつけずに、まずは専門医の診察を受けてみましょう。
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